1960年代後半以降のインナーシティ問題

さらに,カステル(1984)はニューヨークのインナーシティにおける住宅の
放棄が多いことを取り上げ,この過程が社会サービスの悪化と学校のような地
域社会の施設の閉鎖,さらにその近隣地区に残留する人々の生活の質を悪化さ
せることを明らかにした。西山(1986)は都市管理論的都市社会学の立場から,
福祉国家の「都市危機」論は,社会的共同消費手段,あるいはカステルのいう
集合的消費手段の生産・分配・管理をめぐる問題に向けられていたとし,1960
年代後半以降のインナーシティ問題は「不十分なコミュニティ・サービスによ
る施設環境の悪化,荒廃した住宅,大家族と過密,教育の機会を奪われた青少
年,非行問題,精神病など,いわゆる『複合的貧困』(multipledeprivation)
の集積である」(p、149)とした。またロジャー(Rogers;1990)はインナー
シティは社会的・経済的・環境的・政治的問題であるため,人種・貧困・無秩
序などの多くの用語の代わりになるものとした。

有った方が良い設備やしっかり固定したり守ったりしなければならない設備もある。家 高く売る ←いろいろな設備はこちらのサイトから確認してください。

一方,インナーシティ問題に関する地理学的研究の歴史は古く,木内
(1941)や小林(1957)は東京市や京都市を事例として都市周辺地域の密集住
宅地区の分布を検討した。また最近では森川(1993)による旧東ドイツの大都
市のインナーシティにおける住宅の放棄や修理の欠如による都市崩壊(Stadtverfall)
の報告がある。

DY059_L